国連子どもの権利委員会への報告書提出にご協力ください
判例タイムズ925号「離婚後の親子交流の実状」によれば、離婚後も非監護親と、その子どもが交流している例は約5割。
非監護親と子どもとの交流を反対する者のうち3割が、相手方に対する感情的な理由で非監護親と子どもを会わせない。
4割が子どもが混乱することを理由として子どもを非監護親に会わせていないというのが日本の実状だそうです。
交流を断たれている理由に、本来子どもたちの持っている「親と会いたいと主張し、そして実際に会う」権利は軽々しく無視され、尊重されていないのです。
すでに主要各国では上記二つの理由は、非監護親と子どもが会うことを制限する妥当な理由ではないとされています。
日本は国連の「子どもの権利条約」(裏面に抜粋)の締約国ですが、その第9条の3項目には「締約国は、児童の最善の利益に反する場合を除くほか、父母の一方又は双方から分離されている児童が定期的に父母のいずれとも人的な関係及び直接の接触を維持する権利を尊重する。」とあります。
現在、非監護親と子どもとの交流の機会を妨げることは、子どもたちの最善の利益に反する、と多くの人々が理解しているにもかかわらず、適切な法整備がなされないこの国では、親との交流を断たれてしまう子どもたちが数多く存在するのです。
会えなくなった当事者が司法に救いを求めたとしても、極めて冷たくアシラわれているのが現状です。このようなことでは子どもたちの最善の利益を守っている国とはとうてい言えません。
国連「子どもの権利委員会」は、1989年に採択された「子どもの権利条約」に照らして、日本の子どもが、ほんとうに幸せな子ども期を過ごし、すくすく成長しているかどうかを審査し、日本政府に対して最終所見(=「懸念と提案と勧告」)を出すことになっています。
1998年の初回最終所見(日本政府への勧告)、2004年の第2回最終所見でも、厳しい勧告が日本政府に出されています。にも関わらず、日本政府は「問題ない」という答申を出し続けています。国内には親と会えない子どもたちがおり、また、連れ去られてしまう子どもたちが増えているのにです。
この動きに対して、「第3回市民・NGO報告書をつくる会」が国連に届ける「市民・NGO報告書」の作成を行っています。そのうち、基礎報告書については私たち自身の日々の体験と活動に基づく子ども情報や子ども問題に関する評価を文書にしたためたものです。
★基礎報告書には次の3つを中心に書いてください。
(1)あなたの常識や体験に照らして、「これはおかしい、変だ!」と感じている身の回りにある子どもについての事実、政策、法律。
(2)子どもの権利条約に照らして不十分な、あるいは、それと反する事実、政策、法律。
(3)過去2回の最終所見(勧告)に照らして不十分な、あるいはそれと反する事実、政策、法律。
ご自分のお名前と住所と連絡先、を書いて下さい。よろしかったら親なのか、学校の先生なのか、元教師なのか、学生なのか、一市民なのか等々、子ども問題との関係でどんな立場にあるかを書いて下さい。もちろん、名前等を出したくない方は、たとえば「名前や住所は匿名希望」と書いて下さい。何人か一緒に連名で、グループやNGOや団体名で、一つの基礎報告書を書いてくださってもかまいません。
そうしたら、次にあなたが子ども問題で書きたいと考えていることを、テーマごとに見出しをつけ、順番に番号を振って、どんどん書いて下さい。メモや箇条書きの体裁でもOKです。難しい研究論文を書くわけではありません。断片的なもので結構です。体裁が整っている必要もありません。ただ、事実や見聞きした体験は、できるだけ詳しく書いて下さい。もし、資料があるならそれも付加してください。
そして、それらに対するあなたの怒りや悲しみや喜びを付け加えてください。その際に、子どもの権利条約や最終所見をご存じの方は、それらとの関連での評価をぜひお書きください。これで完成です。
出来上がった報告書はメールでお送りください。こちらで集約して「第3回市民・NGO報告書をつくる会」に提出させていただきます。よろしくお願いします。
■集約先:親子ネット oyakonet2008@yahoo.co.jp
■〆切り 8月20日
PR